2019

赤石岳~荒川岳縦走 2019/9/19(木)~20(金)

1年間、トイレに地図を張って眺めながら考えていた赤石岳から荒川三山の縦走をついに決行しました。予定では20日(金)から21日(土)の予定でしたが、台風17号の影響もあって土曜日の天気がどうも悪い。それで、仕事をどうにか都合をつけ1日前倒しして行ってきました。

朝3時出発、10時30分に新東名高速道路、島田金谷ICに到着。ここからの下道が遠い、畑薙ダムの臨時駐車場まで約2時間半、12時45分に無事に着きました。いろんな人のブログを見ると、この道が狭くて離合が大変だと書かれていましたが、道路状況もだいぶ良くなったらしく(2年前のナビの地図に載っていないきれいな道路もありました)狭いのはほんの数キロでした。ここから椹島ロッジまでは一般の車は入れないので、ここら辺の山を所有しロッジ、山小屋の運営も行っている東海フォレストさんのバスに乗り換えます。ロッジ行の最終バスはこの時期15時発です。3,000円を払ってバスに乗り込みます。この3,000円はロッジ、山小屋の宿泊費から引いてもらえます。ちょうど20名ほどの団体さんと一緒になったので、バスは満員でザックも膝の上に置いて身動きできないので疲れました。大井川沿いを約1時間走りロッジに到着です。

1日目、荒川小屋まで10時間!2日目、椹島まで9.5時間!
2泊3日が標準ですね(笑)
畑薙ダム夏季臨時駐車場、平日で前後の天気予報が悪いので車は少ないです
バス乗り場、団体以外のお客さんは4名ほどでした
椹島ロッジ、周辺で河川の改修か何かの大工事が行われているので、登山客より工事関係者の方の方が圧倒的に多かったです
東海フォレストの送迎バス
今宵の我が家、2,000円を払って個室にしてもらいました。ロッジにはお風呂もあるので、団体さんとぶつからないよう速攻入りました(笑)
夕食、笊ヶ岳をピストンする方と荒川岳~赤石岳を反時計回りに回る人と一緒に食べました。一般的に2泊3日か3泊4日で周回する人は反時計回りに回るみたいです。自分は1泊2日の予定なので他の人も参考にして時計回りで行きます。反時計回りで行かれる方と二日目、途中で会うことを約束して早々に就寝しました。
19日4:10 ロビーの様子、本当は5時に出発するつもりでしたが、団体さんが(時計回りで行くらしい、今日は赤石小屋まで)5時に食事をするらしいので、起きてくる前に出ようと思いました。結果的にそれが時間的余裕ができたので大正解でした。
4:20 ロッジから歩いて10分ほどで登山口の階段に着きました
あなたのお名前は何でしたっけ(笑)
4:55 赤石小屋までの道標、いい目標になってくれました
5:40 だいぶん明るくなってきたので、ヘッドランプはしまいます。出だしは薄手のフリースとウインドブレーカーを着ていましたが、登りだしてすぐに両方とも脱ぎました。それでもとても暑くて大量に汗が出ます、頭に巻いたタオルから汗が何度も絞り出せました。
あなたのお名前は?
6:00 樺段(ガンバ段と読むらしい)ガンバレということかな
何年か前の台風で相当な被害が出たらしい、大井川もほとんどが土砂で埋まっていました。バスの運転手さんによると、ロッジ手前の橋が昔は下まで5mほどあったのに今は歩いて降りれるほどになっていました。
6:30 延々と上りです、笠新道を思い出しました(笑)
7:05 あと5分の1
7:25 ネットで何回も見た看板、でもここまでの辛さから考えるとそうでもありませんでした
オタカラコウ、花に癒されます
これは食べれるかな?
7:50 まだ小屋まで30分
8:10 4時間かかって赤石小屋、県の人が小屋の点検を行っていました
赤石岳、まだ山頂は遥か彼方、ロッジでもらったお弁当を少し食べます(写真を撮るのを忘れた)これからも少しずつ食べながら行きました
華やかな看板
9:00 富士見平
その名の通り富士山がきれいに見えます
アップすると・・・
赤石岳、雄大です!(左赤石岳、右小赤石岳)
荒川岳もバッチリ、たぶん右が悪沢岳(荒川東岳)左が荒川中岳、荒川前岳は左端?
さっきから頻繁にヘリが飛んでますが、事故があったのかも
荒川三山をもう1枚
ここからはこんな桟道も階段もありました
日が当たって美しい森
樹間から赤石岳を望みながら歩く
トリカブトはこの山塊にいっぱい咲いてました
北沢
マツムシソウもいっぱい咲いていました
ヤマハハコ
10:00 ここからの北沢源頭までの登りが今回の山歩きで一番きつかった、何度も心が折れかけそうになりました
花の写真を撮るという名目で、休憩します(笑)
イワツメグサ
小鳥も応援してくれます!カケスの幼鳥かと思いましたが青い羽根がないので違うかな・・・イワヒバリです
明らかに鳥の食事後、ホシガラスかな
10:35 尾根にまだ出ない・・・
悪沢岳方面
ナナカマドの実がきれいです
あなたのお名前は?
10:55 バテバテで赤石岳小赤石岳分岐に到着!ここにザックをデポして赤石岳に行こうかとも思いましたが、稜線に出た途端冷たい風が吹きつけてきたので、用心して背負っていくことにしました。山頂でまたフリースとウインドブレイカーを着こみました
赤石岳
小赤石岳
11:30 赤石岳、椹島から2000m登り切りました!
赤石岳避難小屋と富士山
たぶん東海フォレストが建てた山頂碑
荒川岳
避難小屋のおじさんがいい人らしいです
どれかが聖岳(笑)
中央アルプス
ウラシマツツジと荒川岳
12:10 小赤石岳、ここで今日初めて登山者と出会った、赤石小屋まで降りるそうです
赤石小屋が見えました
赤石岳
12:30 標識が見当たりませんでしたが、ここが小赤石の肩だと思います
後はゆったりと降って大聖寺平に降りて、そこから今日の目的地の荒川小屋までトラバース道を歩くだけです
ナナカマドの実
13:00 大きなケルン、大聖寺平です
ここで今日2番目の登山者のベテラン女子二人に会いました
トラバース道の先に悪沢岳
13:30 無事荒川小屋に着きました!この日は小屋泊まり4名、テント泊1名でした
受付をすませます、この時点では宿泊客2名、小屋番2名です(笑)
とりあえず服を全部着替えて、まずはいつもの・・・
なんせ4人ですからゆったりと使わせてくれました、反対側の端っこに三伏峠から登ってきた若者が一人です。壁の裏側の部屋にご夫婦らしき一組(奥さんが不調で本当はここに泊まる予定ではなかったみたい)荷物の整理(これに自分は時間がかかる)もじっくりできました。布団は寝袋型で裏地は毛布になっています、それとは別に毛布が3枚ありました。どれも清潔そうでした。
真正面に富士山が見えます、ここは風が当たらないのでポカポカ陽気で外のベンチで1時間ほど昼寝をしました。歩いて5分足らずの所に水場がありますが、湧き水で冷たくてとても美味しかったです、夏場でも冷たいそうです。空のペットボトル3本、満タンにしました。
17:00 夕食はごはん、カレー、みそ汁お替り自由です、ごはんを2回お替りしました !(^^)! 三伏峠から来た若者が、明日は同じ道を戻るので3時に出発しますというので、自分も早めに出ることにしました。家でのシュミレーションでは5時に出ると椹島に着くのが14時5分、それでは14時発の最終便に間に合いません。椹島に着いてから考え直して、余裕を持って4時に出るつもりにしていましたが、今日の疲れ具合を考えてもう30分早めに、3時半にしました。夜は星空がきれいだったでしょうが、今日のダメージを少しでも取ろうと18時にはもう布団に入っていました・・・というか疲れすぎて何もする気がしなかったのですが(笑)標高2610mの荒川小屋から明日は3068mの悪沢岳まで400mの登りです。
20日金曜日、若者が3時過ぎに出て行ったので、自分も予定通り3時半に出ましたが、若者の姿はおろかヘッドランプの明かりも見えませんでした。右下に見えるのが荒川小屋の光、4時頃撮影。
赤石岳
4:50 朝一の急登でまたヘロヘロになりながら、中岳、前岳の分岐に到着。稜線に出ると昨日と同じく風が冷たく強いです。
5:00 荒川前岳、寒いので早々に中岳に向かいます
ええ感じになってきました
アップにすると富士山の耳がはっきりと見えます
5:05 分岐に戻る
5:10 荒川中岳
ここで日の出を待つことにしました
オレンジ色のグラデーション
まさに雲の中に浮かんでいます
5:25 もう少し・・・
5:30 日の出です(^^♪
赤石岳が赤く染まります
すぐ下に荒川中岳避難小屋があります
まだ見ていたいですが、14時のタイムリミットがあるため先に進みます
5:35 荒川中岳避難小屋、中は見ませんでしたが人の気配はなかったです
さあここからが正念場です
カワラナデシコ
ミネウスユキソウ
トウヤクリンドウ
すっかり日が昇って、赤石岳も緑に変わっていました
6:15 もうひと踏ん張り!
6:35 荒川東岳(悪沢岳)到着!! 呼び名が二つあるのは、荒川という川は長野県側にあって、静岡県の人にしてみればなんで荒川岳なんだという思いがあるみたいで、静岡県の人は昔から悪沢岳と呼んでいたらしいです(笑)
日本一の山
南の方もすっきり晴れてきました
荒川小屋でいただいたお弁当、全部いっぺんに食べず2回に分けて食べました、美味しかったです (^^♪
中央アルプスでしょうか
奥に間ノ岳、農鳥岳・・・と思います(笑)
6:45 あとはほぼ下り基調・・・と思いますが・・・
丸山に降る途中、富士山をバックにゴジラの背みたいな所がありました
まさしくあのまあるい山が丸山です
ゴジラの背を反対側から見ると・・・
マークを追っていきます、この辺りから千枚小屋から登ってくる人に会うようになりました
7:15 丸山に到着、ここは吹き曝しなのでそそくさと降ります
赤石岳、そういえば自分が子供の頃はこの辺り赤石山脈って呼ばれていましたね
後は千枚岳を残すのみです
こんな階段もあります
7:50 千枚岳、後ろは丸山と悪沢岳。結局、今回の山頂は小赤石岳を除いて、全部一人占めでした。北アルプスでは考えられないですね。
富士山もほとんどの所から見えていました
赤石岳は何度見てもかっこいい!
8:10 これから降る千枚尾根、とにかく長いです、降るだけで5時間
下りだすとすぐに樹林帯に入るので、この景色ともお別れです (T_T)
この辺りは、まだのどかな里山歩きみたいです
鹿除けネットがありましたが、何を保護しているんだろう?
8:40 千枚小屋、お客さんはみんな出発したらしく、布団を干していました
ここも目の前は富士山です、外のベンチで一服させてもらいました。
8:45 下りだしてすぐ看板がありました、この看板を追うことでモチベーションを維持しました。
9:10 駒鳥池
9:35
怪しげなキノコ
9:50 見晴岩、ここもベンチがあったので休憩です。すぐ後ろの林道をダンプが走っていったのにはびっくりしました
10:00
10:05
10:35
清水平の水場
11:10 1回目の林道横断
11:25 小石下の三角点
11:35
11:45 2回目の林道横断
11:55 へとへとになった最後に、岩稜の山がありました(+_+) その先はまた吊橋までの急降下です。
鉄塔も2本潜ります
12:45 吊橋に着いたあ~!
吊橋を渡り終えて、後ろを振り返る、後は林道歩きです
笊ヶ岳登山口
12:50 滝見橋から
この辺のアザミはでっかい
重機が何台も入ってます
この人の名を取って、赤石岳までの東尾根は大倉尾根と呼ばれています。自分が所有する山の一番高い所に登りたいとわがままを言って(笑) 88歳の時に200人の従者を連れて静岡駅から歩いて(自分は籠とか背負子に背負われて登った)の大名行列でした。
13:05 椹島に戻ってきましたあ~~~! お疲れさまでしたあ~~~! !(^^)! ここで泊まった小屋の領収書を見せると、帰りのバスに乗せてもらえます(無料)バスを待つ間、ソフトクリームとコーラで一人乾杯(笑)携帯で今夜のホテルを予約しました。山中で2泊するかもしれないので、ホテルは取ってなかったです。帰りのバスは12人ほどでゆっくりと乗れました。

今回、自分と同じ時計回りに回っていたのは、来るときのバスに乗っていた団体さんだけでした(先に出たのでどっちに行ったかは分かりませんが)。なので、自分と同じ方向に歩いている人は一人もいませんでした。荒川小屋までに出会ったのが5~6人、荒川小屋から椹島までに出会ったのが(次の日は台風の影響で雨模様の予報でしたが)20人ほどの団体さんと、それ以外の人が10人ほどでした。平日で前後の天気が悪かったせいがあるかもしれませんが、噂通りの静かな南アルプスでした。山小屋で泊まりが4人だけというのは、初めてです。荒川小屋の人も非常にいい感じのお兄さんです。一般に大倉尾根の方がきついので、下りに使った方がいいと言われていますが、自分の感覚では千枚尾根も厳しいと思います。元気な時にきつい所を登って、長い下りを降りるのも考えようだと思います。

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